何が私たちの気分を決定するのか
何か変化があったとき、自分に対する今までの認識が間違っているのではないかと不安になることも多いと思います。
昨日まで自信たっぷりに仕事できていたのに今日になったら朝出勤するのも億劫になるほど自信を失くしていたりとか、さっきまでは幸せ気分だったのが今は食欲もないだとか。
同じ環境でも日によって気分が違うのはなぜでしょうか。
〜いつもと同じ生活の中にも様々な感情がある〜
いつもと同じようにテレビを見ながら食事をしているのに・・・
いつもと同じように職場で仕事をしているのに・・・
まったく同じ状況にいるのに、あるときはウキウキしていて、またあるときは落ち込んでいるなんて、よく考えてみればおかしなことだと思いませんか?
昨日は天気がよく日差しが気持ちよかったので気分が良く、今日は曇り空で肌寒いから気分が悪い。
これなら分かりやすいかもしれませんね。
でも、さっきの例でいくと昨日も今日も天気がいいのに、昨日は気分が良くて今日は気分が悪い、ということです。
昨日も今日もモテモテだったのに、昨日の夕食は気分良く食べられて今日はそうでもない。昨日も今日もバッチリ仕事をこなしたのに、昨日は誇らしい気持ちだったのに今日になったら自分の無力さを嘆いている。
どうも私たちの気分は、置かれている状況とは無関係のようです。
〜わたしたちの頭の中にある多くの言葉〜
わたしたちの頭の中では多くの言葉が現れては消えていきます。
好むと好まざるにかかわらず、わたしたちは言語を使って思考しているのです。
大勢の前で何かを発表しようとする人が、緊張で逃げ出したいような気分でいるとき、この人の頭の中ではどのような言葉が流れているのでしょうか。
「台詞を忘れて恥をかいたらどうしよう?」
「顔が赤くなっている私を見たら、みんなに笑われる」
「きっと失敗するに決まってる。前にもうまく出来なかったから」
こんなところでしょうか。
人前で話すのが苦手な人は、このような思考が頭の中を駆け巡り、身動きがとれなくなったり、ますます緊張したりしてしまうのです。
そんなあなたの傍に発表会の主催者がやってきて、こう語りかけます。
「昼食後のためかなあ。会場の人は眠そうにしています。皆聞いてないと思われるのが嫌なので前を向いてはいますが、あまり細かいところまで真剣に聞いていないようです。その証拠にほら、発表者じゃなくてその上の時計で終了の時間ばかり気にしていますよ」
そう言われて、さっきまで緊張に耐え切れず体を硬くしていた人が、すっと肩の力を抜くなんてことがあります。
皆が自分の失敗を見つけてそのことについて笑ったり変な人だと思われはしないかと過剰に心配していたものが、些細なことを気に留めたりしない聴衆ばかりだと聞いた瞬間にその心配が消えてなくなってしまったからです。
それによって、この人の思考はこんなふうに変わります。
「台詞を忘れたからといって皆たいして気にはしない」
「私が赤面してることなんて、ほとんどの人は気にも留めない」
「失敗しても大丈夫だと思ったら、なんだか吹っ切れたみたい」
おかげでこの人は緊張で台詞を忘れたりすることなく、無事発表を終えることができました。
しかし実際には、聴衆は眠そうにしていたわけではありませんでした。
まったくいつもと同じだったのです。
この人が緊張していたことに気づいた主催者が、なんとか緊張を解きほぐそうと考えた末の言葉がこれだったのです。
〜思考は現実化する〜
わたしたちは思考によって、実際には存在しない大きな壁を作り出すことができます。それによって自分の行動を制限し、試しもしないうちから諦めたり、自分には出来ないという理由ばかり探すようになるのです。
気分が悪いと言って周囲に当り散らしたり一人で悶々とするのも、実在しない壁を自分の心の中で育てているのと同じです。
誰かとの喧嘩や嫌なことがあったなどがその理由かもしれませんが、そこに存在するのはわたしたちが心の中に壁を作ってしまっているからだと気づく必要があります。
嫌な思い出がわたしたちを追いかけてくるのではなく、わたしたち自身が嫌な思いを大事に持ち続けてしまっているのです。
「そんなこと自分には出来ない」
こういう言葉を常に頭の中に留めておけば、一生行動しないで過ごすことも可能です。
「気分が悪いのは他の誰かのせいだ」
こういう言葉を繰り返していれば、自分の気持ちを一生他人任せにすることも可能です。
忘れないでいただきたいのは、言葉はわたしたちの人生を左右する力を持っているということです。
自分の長所や目標を常に意識していれば夢に向かって前進し続けることも可能になります。
逆に自分の短所や欠点ばかりを意識していると、目標に向かうのが怖くなって後退してしまいます。
それどころか自分の目標がなんだったかも忘れてしまうことがあります。
みなさんがもし、自分の不安定な気持ちに悩まれているなら、こんな日記をつけてみましょう。
実際に起こったことと、それに対して感じた自分の感情を左右に分けて書いてみます。
すると客観的に自分の反応パターンを観察することができるようになります。
自分がどういうときに不安定な気持ちになりやすいのかを知ると、そこからいろんな気づきが生まれます。
それを自分なりに整理できると、その不安は消えていきます。
目に見えないものは見えるようにすることで、不安は解消するのです。
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