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カウンセラーとしての開業 〜 オンラインカウンセリングの紆余曲折
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| () 投稿者: こころのcafe 加藤ゆきお 2008-01-08 09:25:40 |
「カウンセリングに頼らなければ生きていけない」
そんなイメージを持ってもらいたくない。
そんなところから「カウンセリングの商品化」という発想が生まれました。
もともと、オンラインカウンセリングはメールカウンセリングのバリエーションのひとつという意識ではじめました。ちなみにここで言うオンラインカウンセリングとは、ネット上で複数回のメッセージのやりとりをしながらカウンセリングを進めるもののことを言いいます。
メールカウンセリング自体も、カウンセリングルームを準備できなかった私が苦肉の策として始めたものでした。私自身、最初は文章のやりとりだけで利用者の役に立つ何かが得られるとは信じていなかったともいえます。
しかしオンラインカウンセリングという形でカウンセリングを始めてみると、最初は思ってもみなかった変化が自分の身にも起きてきました。
たしかに始めた当初はカウンセリングをうまく進めることができず、問題を何度も振り返るばかりで不毛なやりとりだけが1ヶ月も続くということもありました。あの時点でオンラインカウンセリングを止めてもおかしくない状況でした。
しかし一向にカウンセリングルームを持てる気配がなかった私の状況は、引き続きオンラインカウンセリングの可能性を探ることを必要としたのです。
当初は予想していなかったことですが、オンラインカウンセリングは海外からの利用も多くなっていきました。アメリカ・カナダ・ニュージーランド・フランス・中国・韓国・・・様々な国から問い合わせが続き、クレジットカードでの支払いができるように準備する必要も出てきました。
海外からも利用できる日本語でのメンタルサポート。そういうサービスが必要なことを痛感しました。
その結果、オンラインカウンセリングは利用者の声を元に様々な心理療法を取り入れて形を変えていきました。その結果行き着いたのは、特定の心理療法や技術に頼るのではなく、利用者本人の観察に重点を置いた、オーダーメイドのように一人一人に合った方法でカウンセリングを行うようにすることでした。これはカウンセラーが技術に頼らず、クライアントの方への心配りを忘れないようにするためにも大いに役立ちます。
現在の「こころのcafeのオンラインカウンセリング」は、すべてこの形で提供しています。
メンタル面で何らかのサポートを必要とする人の声を多く聞くうちに、私はオンラインカウンセリングの更なる”商品化”を意識するようになりました。
「商品化」というと、悩みや問題を抱えた人に対するサービスとしてはどこか冷たい印象を与えるかもしれません。そもそも日本ではカウンセリングや相談業務でお金を取ることに抵抗がある方も少なくないのです。商品化推進を意識する私の声は、反発を感じる人も少なくないでしょう。
しかし私自身、悩みを抱え自分自身から逃げる人生を送ってきて、カウンセリングと出会ったことではじめて自分の人生を取り戻した人間です。カウンセリングに対する思い込みも人一倍強い。だからもしかしたら、お金を取らずに精神論だけでカウンセリングの素晴らしさを訴え、サービスを提供すべきだと声を大にしていたかもしれません。けれどそうはしませんでした。日本ではその発想こそがカウンセリングの利用を妨げていると感じたからです。
カウンセリングは悩みを抱えてどうしようもなくなった人や心に傷を負ったと気づいている人だけが利用するものではない。もっと普通の、時々自信をなくしたり、誰かを傷つけたことに後悔したり、もっと良い人生を選択すべきじゃないかと考える人。すなわち誰もが利用できるものであるべきだ。洋服や靴を選んだり、新しい趣味を始めてカルチャースクールを選ぶときのように、誰もが経験する場面にカウンセリングが存在して欲しい。そのために「商品化」という概念が必要なのだと感じていました。
ここで言うカウンセリングとは、精神の病や脳の障害を克服するためのものではありません。もっと身近なもの、恋愛や夫婦、親子関係で誰もが経験する問題に、自分らしく能動的に取り組むための助けになるものです。
家族との関係に絶望したりパートナーに絶望したりする代わりに、ストレスを感じることなく自分の道を探すことは可能なことです。80%の人がその方法を知らないとしたら、カウンセリングを商品化してでも普及させる意味があるのではないでしょうか。
最近になって、恋愛や夫婦の問題にも使えるオンラインカウンセリングというシステムの独占状態を捨て、いわばライバルを育てるということに力を入れるようになりました。
それがオンラインカウンセラーの育成や、すべてのカウンセリングサイトが無料で参加できるニュースサイトの構築につながりました。
今後、私がオンラインカウンセリングを始めるときに日本にも存在して欲しいと願っていた、レンタルオンラインカウンセリングルームの構想を具体化していきます。
インターネットでカウンセリングサイトを立ち上げることは決して難しくないのですが、実際にカウンセラーが出会いたいと願っているお客様に出会うようになるには、膨大なコストがかかります。
私も個人でカウンセリングサイトを立ち上げましたが、実際に多くのお客様に出会えるようになるには多くの労力がかかり、それらを全て外注したとすると金額に換算すれば一千万円近くになります。ホームページ作成やSEO・営業力のある文章ライティングなどを個人で全て持ち合わせ、その上カウンセリングの技術も磨かなければならないのですから、カウンセラーになりたいと願って学校へ行って資格を手に入れたものの仕事がないという人が個人開業して採算をとるというのはとても難しいのです。
そんなとき、レンタルで利用できるオンラインカウンセリングルームがあれば、どれほど助けになるでしょうか。ホームページ作成やSEOはすでに出来ていて、営業力のある文章もその全てを自分で書かなくてよくなります。いわば、たくさんのカウンセラーを抱える大手のカウンセリング企業に就職したようなものです。他のカウンセラーはライバルかもしれませんが、互いに協力してお客様にアピールする共同集団でもあるのです。
「カウンセラーになりたくて資格を取ったのに仕事がない。どうすればいいですか?」
そうした問い合わせも、カウンセリング利用者に負けないくらい多いです。
私が「カウンセリング」という言葉を使って提供しているサービスは全て、お客様のご希望に沿ってその形を変えてきました。そして実際に利用者は増えていきました。
カウンセリングを身近に感じて欲しい、そしてカウンセラーとして活躍したいという人に対しても耳を傾けることでサービスを充実させていきたい。そしてそのためには、スタートさせることが重要だと考えています。
作った本人でさえその存在意義を疑問視していたオンラインカウンセリングのように、私の手を離れて育っていく日も近いのかもしれません。
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