自分を見つめる視点を手に入れる
〜みんなが悩みを抱えてる〜
あなたはいま悩みを抱えていますか?
多くの人が、自分ほどやっかいな問題を抱えている人は他にいないと感じています。
一見ハキハキして自分の考えをしっかり話しているように見える人が、実は自己主張がうまくできないという悩みを抱えていたり、どう見てもスリムな人が自分のスタイルについて絶望的な思いに囚われていたりします。
でも友達とかに聞かせてもらった悩みって、自分の身に起こっていることではないとはいえ、それほど深刻な問題に見えないことが多いのではないでしょうか。
これって他人事だから平然としていられるのでしょうか?
私ってそんなに冷たい人?
いえいえ、そんなことはありません。
あなただって誰かに自分の悩みを聞いてもらいたいと思うことはあっても、聞いてもらった相手に自分の問題を一緒に悩んでもらってヘトヘトになるまで付き合わせたいなんて思ってはいないでしょう。
もしそんなことになるなら、友達に気軽に相談なんかできませんよね?
自分の悩みと他人の悩みとで感じ方が違うのにはいくつか理由があります。
〜どうして自分の悩みと他人の悩みで感じ方が違うのか?〜
ひとつは前回お話したように、その問題にとらわれすぎて自分を消耗してしまうことが少ないということです。
問題に一歩距離を置くことで、深呼吸したあとのように心と体の緊張がほぐれ、冷静に物事を見つめることができるようになるのです。
そしてもうひとつは、自分自身の問題は全体像が見渡しにくい、ということがあります。
ハードル走では、隣の人が飛び越えているハードルが自分のものより小さく、容易に見えるものです。
逆に目の前にあるハードルは大きく困難で、それが目の前にあるためにその向こう側が見えなくなることで、余計にそれが乗り越えられない大きな壁のように感じるのです。
立ち止まって横から見渡すことで、それが他人のものに比べて決して高くも大きくもないことが分かると、次からはそれほど恐れを感じなくなります。
これと同じことが、自分が直面している問題にも言えるのです。
異性や上司の前ではいつも緊張して自分らしく振舞えないと悩んでいる人は、自分と同じように人前で緊張している他人の姿を見つめてみると新しい発見があります。
なんらかの悩みを抱えている人は、人の感情を見分ける繊細さも持ち合わせています。
その能力を使って注意深く見守っていれば、ちょっとした表情や仕草で他人の緊張状態を容易に読み取ることができるようになります。
この場合、自分と直接向き合っている人ではなく、自分とは関係のない二人ないし複数の人同士の会話を観察するようにするといいでしょう。全くの他人のほうが、落ち着いて観察できるものです。
実際の場面でどうも落ち着いて観察できないという人は、映画などで代用するとよいでしょう。人の感情が繊細に描かれているような静かな作品を鑑賞するとよいかもしれません。
そのようにしていくと、自分を外側から見つめる環視眼が備わってきます。
〜たまには自分の人生を観客席から見つめてみる〜
人前で緊張している自分や問題にぶち当たったとき大きなストレスを感じている分自身の姿を、ハードル走を見物する観客のような大らかな気持ちで見ることができるようになります。
そうは言っても、ハードルを飛び越えて走っているのは他でもないあなた自身なのですから完全に観客と同じというわけにはいかないでしょう。
息が上がっているかもしれません。
それでもあなたには、目の前のハードルがこれまでのように大きなものには感じられなくなっているはずです。
目の前にあるのは、これまであなたが幾度も飛び越えてきたハードルの中のひとつにすぎないのだと感じられるでしょう。
あなたがハードル走の観客で、3つ目くらいのハードルでつまづいたからといって走るのを止めてしまった人を見たらどうでしょう?
なぜ最後まで走らないのかと思うでしょう。思わず声を上げて応援しようとするかもしれません。
しかし観客のあなたと違って、つまづいて立ち止まった人にはその先に待ち受けているゴールが見えなくなっているのでしょう。
つまづいてしまったことのショックが、その人の視野を狭くしてしまっているのです。
今日の勝負には負けてしまうかもしれないが、だからといってそれで終わりではないはずなのに。
観客のあなたは走っている人がつまづこうと何しようと関係なく、常にゴールが見えています。
そのために視野が常に広く、立ち止まった人に暖かい声援を送ることができるのです。
もし、あなたの人生を見守ってくれるコーチのような人がいてくれればそれに越したことはないのですが、ありのままの自分を理解してくれる人はなかなかいないものです。
心を開いて話すことができる友達がいればその人に相談してもいいですし、心の問題を扱う専門の所で相談するのもいいかもしれません。
しかし最終的にはあなた自身が自分を理解し、自分に責任を持って生きていくしかないのです。
それまでは様々な経験やアドバイスを吸収して自分を知り、少しずつ自分を理解する勇気を手に入れることです。
今の自分の姿をありのままに見つめることは、そのための大きな手助けとなることでしょう。
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